中国でもLine、Googleを使う方法として、「VPNサービスの利用」「レンタルWi-Fiの利用」「香港SIMカードの利用」「携帯ローミング機能の利用」などが挙げられます。
これらの方法を使えば、ネット検閲が厳しい中国では使えないアプリでも利用できるようになります。
しかし中国からでも、Line、Googleなどにアクセスできる方法は複数あります。
この記事では、中国からこれらのサービスにアクセスするための4つの方法について解説していきます。
方法 | 滞在頻度 | 滞在期間 | 料金 | こんな人におすすめ |
---|---|---|---|---|
VPNサービス | 駐在、高頻度 | 長期 | 400~1000円/月(13~33円/日) | 駐在員、長期出張者 |
レンタルWi-Fiルーター(イモトのWi-Fi) | 1-4回/年 | 2-4日/回 | 1,480~1,780円/日 | 頻度の少ない出張者 |
香港SIMカード | 5-6回/年 | 5日以上/回 | 1,500円/週+端末料金 | 頻度の多い出張者 |
携帯のローミング機能 (ahamo等) | 頻繁 | 15日以内 | ゼロ(日本の格安携帯料金そのまま) | 日本の携帯をそのまま使いたい人 |
VPN Lifeでは、中国在住スタッフの協力も得て、6つの都市で接続検証をしました。
以下のとおり「上海市」「江蘇省・蘇州市」「浙江省・寧波市」「江西省・南昌市」で検証したほか、「天津市」「福建省・厦門市」で利用可否を検証しました。
▼動画で詳細を確認したい方はこちら▼
中国でLine・Googleが使えない理由は【中国政府の検閲】
中国で国外のSNSが使えない理由は、中国政府がアクセスを遮断しているからです。
遮断している理由は、以下2つと考えられています。
- 国内のIT企業を保護するため
- SNS内の言論を統制するため(国外SNSだと中国政府がコントロールできない)
実際に中国からGoogleにアクセスすると、以下のように「このサイトにアクセスできません」と表示されます。
中国で使えないサービスは、Line、Google以外に、以下のようなものがあります。
カテゴリー | 中国で使えない |
---|---|
SNS・メッセージアプリ | Line、Facebook、Instagram、X(Twitter)、WhatsAPP、Messenger、Telegram、BeReal |
検索エンジン | Google、Yahoo検索 |
メールアプリ | Gmail |
動画サイト・VODサービス | YouTube、Vimeo、ニコニコ動画、中国国外のVODサービス全般(Netflix、TVer等) |
ニュースサイト | BBC、ニューヨーク・タイムズ、ロイター |
コミュニケーションツール | Google Meet |
クラウドストレージ | Google Drive、Dropbox、Box |
ショッピング | Amazon Japan、メルカリ、ラクマ、楽天市場、Yahooショッピング |
その他 | Wikipedia、ChatGPT |
中国で利用可能な代替アプリ【Lineの代わりはWeChat、Googleの代わりはBaidu】
中国では国内企業がLineやGoogleに変わるサービスが多数リリースされています。
中国人が主に使っているサービスは以下のとおりです。
カテゴリー | 中国人がよく使うアプリ |
---|---|
SNS・メッセージアプリ | WeChat(中国版Line)、小紅書(中国版Instagram)、Weibo(中国版X) |
検索エンジン | Baidu(中国版Google) |
メールアプリ | QQメール、163メール、126メール、新浪メール、搜狐メール |
動画サイト・VODサービス | Tiktok(ショート動画サイト)、YouKu(中国版YouTube) |
ニュースサイト | 中国国内のニュースサイト |
コミュニケーションツール | Dingtalk(中国版Skype)、VooV(中国版ZOOM) |
クラウドストレージ | Baidu Cloud、Huawei Cloud |
その他 | 天猫(T-mall)や京東(JD)などのネットモール、タオバオ(C2Cマーケット)、アリババ(卸売マーケット) |
中国ではLineのかわりにWeChatが使われていて、ほぼすべての中国人が利用しています。
WeChatは中国とビジネスをする日本人にも相当普及しており、Lineと同じようにメッセージ送信・音声通話、ビデオ通話などができます。
ただ日本人にとっては、これらの中国系アプリを利用するのはハードルも高いですし、何より日本にいる人との連絡が困難になります。
そこで、駐在員・長期滞在者向けの解決策と、短期滞在者向けの解決策を紹介していきます。
解決方法1:駐在員・長期滞在者におすすめ【VPN】
駐在員や1ヶ月以上の長期に渡って滞在する人におすすめしたいのは、VPNです。
VPNとはVirtual Private Networkの略で、インターネット上の仮想の専用線のことです。
VPNサービスを使うと、専用サーバーを経由してインターネットにアクセスできるようになり、中国の検閲を回避してLine、Gmail、X(Twitter)等にアクセスできます。
VPNには無料のものもありますが、安全性や安定性を考えると有料VPNをおすすめします。
中国はVPNサービス自体も検閲の対象にしているので、昨日まで使えていたVPNサービスが今日になって突然使えなくなることもあるからです。
有料のVPNサービスは、この検閲対策もしっかりしています。
- 接続拠点が複数の国に分散しているので、どれかがダメになっても全部ダメになることがない。
- 検閲状況に応じて、新しい拠点にサーバーを作って、利用者が全く接続できない状況を回避している。
ChatGPTは中国内でも利用希望者が多く、当サイトで複数の中国人に確認している限りでは、VPNを利用してChatGPTを使うのが最もポピュラーになっているとのことです。
有料VPNなら、ホテルやカフェのWi-Fiから容量制限なしで日本のサービスを使えるので、駐在者に限らず長期で出張する人にもおすすめです。
- 12vpn:中国での圧倒的な安定感(当サイト限定割引クーポンあり)
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もっと詳しく:【比較】中国で使える【おすすめVPN】価格は?使い勝手は?
12vpn:中国での安定感に定評のあるVPN
価格 | 1ヶ月プラン:2,749円/月 半年プラン:1,466円/月 1年プラン:1,284円/月 ※当サイト限定のクーポンで30%引き |
無料お試し・返金保証期間 | 14日間 |
サーバー台数 | 非公開 |
サーバー設置国 | 31カ国 |
日本語対応 | なし 英語のみ |
同時接続台数 | 6台(同じサーバーへの同時接続は不可) |
中国でvpnサービスを使うときに、重要となるのが中国当局の規制に対する素早い対応です。
中国滞在者がVPNなしでもログインできる専用URLを設けていることからも、中国への対応の素晴らしさがわかります。(多くのVPNサービスは、中国以外からだと公式ページにアクセスできません)
当サイトでは12vpnを10年以上使っていますが、中国からの接続に問題が起こると、以下の対応をしてくれます。
- 対処法を示したメールが来る
- サーバーの場所を変えて、良好な接続環境を維持する
- ログインURL窓口を変えて、中国からでもサイトにログインできるようにしてくれる
問い合わせに対するレスポンスも素晴らしく、たいてい1営業日中に何らかの返信を受け取れます。
そして、同時接続台数も6台あるので、家族とも共有できるのもGOODです。
唯一のデメリットは、設定もサポートも英語しか対応できないことです。
ただし、使われるのはシンプルな英語だけなので、Google Chromeの翻訳機能や、機械翻訳DeepLなどを駆使すれば、このデメリットは十分にカバーできるでしょう。
メリット | デメリット |
---|---|
中国での取り締まりに対する対応が早い サポートの対応がよい 中国専用リンクで、中国から申し込みできる 接続台数が6台と多い Google Chromeだと拡張機能から簡単に操作できる | サポートが英語のみの対応になっている |
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30%割引になるクーポンの利用方法も書いているので、あわせてご覧ください。
ExpressVPN:高速通信でアプリの操作性に優れた世界最大手のVPN
価格 | 1ヶ月プラン:1,496円/月 1年プラン:594円/月 2年プラン:396円/月 |
無料お試し・返金保証期間 | 30日間 |
サーバー台数 | 1,300台 |
サーバー設置国 | 50カ国 |
日本語対応 | ◎ |
同時接続台数 | 8台 |
ExpressVPNは世界最大手の老舗で、有料登録者数が全世界で400万人を超えるVPNプロバイダです。
通信速度の速さや安定性に優れたVPNで、当サイトの検証でも常にトップクラスの通信速度を誇っています。
またアプリの起動から接続まで30秒~60秒ほどかかるVPNが一般的な中、ExpressVPNはわずか10秒ほどで起動から接続までを完了できるので、毎日の利用でもストレスがありません。
サーバー設置国、サーバー数も世界トップクラスなので、さまざまな用途で活用可能です。
中国の通信規制にも柔軟に対応していて、中国から接続する際にも安定感のあるVPNとして定評があります。
メリット | デメリット |
---|---|
通信速度と安定性が優れている アプリの動作が早くて使いやすい ノーログポリシーを採用している サーバー設置国のバリエーションが豊か ビットコインでの支払いに対応している 中国からでも利用できる | 価格が他のサービスに比べるとやや高い |
- 速度と安定性を重視したい人
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MillenVPN:日本企業が運営する安心感が強みのVPN
価格 | 1ヶ月プラン:1,496円/月 1年プラン:594円/月 2年プラン:396円/月 |
無料お試し・返金保証期間 | 30日間 |
サーバー台数 | 1,300台 |
サーバー設置国 | 50カ国 |
日本語対応 | すべて日本語で対応 |
同時接続台数 | 10台 |
MillenVPNは、日本の企業が提供している純日本製のVPNプロバイダです。
日本企業が運営するVPNは多数ありますが、サーバー設置国、サーバー数ともに日本のVPNの中ではトップクラスです。
契約・規約、操作マニュアルやサポートなど、すべて日本語での対応となっている日本人にとっても安心できます。
中国からの接続は、「OpenConnect」での接続が推奨されています。
初期設定がやや面倒で、接続のたびにパスワード入力を必要としますが、中国からの接続が安定しているのは大きなメリットです。
メリット | デメリット |
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日本製の主要VPNサービスの中で最安値使える サーバー数が多い 日本語対応が充実している サービス改善を要望しやすい ノーログポリシーを採用している MillenVPN Nativeが優秀 中国からもアクセス可能 | サーバー数が海外大手VPNに比べて劣る 通信速度が海外大手VPNに比べてやや遅い |
- 安価にVPNを契約したい人
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MillenVPNの詳細は、以下の記事をご覧ください。
解決方法2:レンタルWi-FiとVPNを利用する
通信会社でVPNサービスのついているレンタルWi-Fiを借りる方法もあります。
代表的なのは、イモトのWi-Fiです。
最もよく使われているのが、出発当日の空港で手軽に受け取りできるイモトのWi-Fiです。
中国はLINE使えないけどイモトのWiFiあれば使えるよ
— 眠れぬ森の妖精 (@Sr1_Lanka) November 25, 2019
イモトのWi-Fiには、日本のサービスを中国で使うための特別回線プランがあり、容量が500MB/日で1,480円/日、容量が1GB/日だと1,780円/日で借りることができます。
中国出張のたびに50回以上使ってきましたが、通信会社の回線は安定していてストレス無くLineやGmailを使うことができます。
解決方法3:香港SIMカードを使う
出張頻度の多い人には、香港SIMカードの利用もおすすめです。
香港は中国本土の検閲対象から外れているので、香港の通信会社を経由することで国外のサービスにアクセスできるようになります。
香港SIMカードをSIMフリーの携帯電話かWi-Fiルーターに差し込むだけでOKなので、とても簡単です。
たとえば通信容量が12GBあるタイプなら、滞在期間が多少長くなっても安心です。
また万が一通信容量が12GBを超えても、通信速度128kbpsで継続して使うことはできるので、テキストメッセージの送受信などができるのは安心です。
解決方法4:携帯のローミング機能を使う
日本の通信キャリアで契約した携帯のローミング機能を利用することで、ChatGPTを利用することも可能です。
ローミング機能を使うと日本の通信会社を経由するので、中国でのネット検閲を回避できるからです。
au、ドコモ、ソフトバンクともに定額パケット放題で海外ローミングできるサービスはありますが、価格の高さがデメリットにはなります。
- au:980円/日 (世界データ定額・事前予約なしの場合) au公式ページ
- ドコモ:980円/日 (24時間プランの場合) ドコモ公式ページ
- ソフトバンク:1,980円/日(10MBまで) ソフトバク公式ページ
そこでおすすめしたいのが、通常プラン・追加料金なしで海外でもそのまま利用できるNTTドコモの格安サービスahamo(アハモ)です。
ahamoは月々の利用料2,700円(税抜)。
ahamoの基本プランでは、5分間までの通話は何回でも無料、データ容量は30GBまで使えますが、この30GBまでのデータ容量が海外のローミングにも追加料金なしで適用されるのです。(出典:https://ahamo.com/news/fhqhpm0000000bsx.html)
実際に中国の各都市でahamoのローミング機能を数日間利用しましたが、快適なネット環境の中で過ごせました。
もっと詳しく:【実体験】中国でahamo(アハモ)を使ってみた
中国によく出張するビジネスパーソンにとっては、格安プランで携帯料金を節約できて、かつ海外でも追加料金なしで使えるahamoに乗り換えてしまえば、一石二鳥ということになります。
「ちょうど携帯を買い換える予定だった」
「今使っているキャリアの契約期間が切れるところだった」
このような人には、Wi-FiルーターやSIMカードも必要なくなるahamoがおすすめです。
ドコモユーザーなら、身分証明書とクレジットカードがあれば、今すぐahamoに切り替えられます。
他社から乗り換える場合は、dアカウントとMNP予約番号を取得する必要があるものの、MNP予約番号はお使いのキャリアのショップで簡単に取得できます。
\月額2,970円で中国でも快適利用/
まとめ
中国でLine、Googleなどを使う方法は、以下4つです。
- VPNサービスを使う
- レンタルWi-Fiルーターを使う
- 香港SIMカードを使う
- 携帯のローミング機能を使う